相談者 : ひよこ/文系/高校3年生
2009年センター数学1A第4問(2)投げる回数が1回で終了する確率について、
http://www.toshin.com/center/2009/
解答は1/2ですが、そう単純ではないように思えます。
1回で終了する目の出方は、4,5,6の3通りありますが(分子は3)、分母となるところは6通りではないように思うのです。
たとえば、1回目”1”、2回目”3”で終了する場合があります。
問題文にさいころを2回以上投げることを考慮する必要はないとの記載があれば別ですが、その記載が無い以上あらゆるケースを考慮する必要があると思うのです。
この問いをどのように考えますか。よろしくお願いします。
相談ID:78
投稿日時:2014-12-20/17:08 この投稿を削除する
名前 : 風来坊 JOPメンバー
それはキ以降で考えるんじゃないんですか?
「一回」で終了する確率と書いてあるのに2回以上の場合も考えるのですか?
投稿ID:141
投稿日時:2014-12-20/18:17
名前 : ひよこ
投げる回数が1回で終了する確率=投げる回数が1回で終了する事象の数÷(投げる回数が1回で終了する事象の数+投げる回数が1回で終了しない事象の数)
と考えました。
「投げる回数が1回で終了しない事象の数」には
1回目”1”、2回目”3”
1回目”1”、2回目”4”
1回目”1”、2回目”5”
・
・
なども含まれると思うのですが・・・
何か変な方向に考えてしまっているのでしょうか。
投稿ID:143
投稿日時:2014-12-20/19:01
名前 : Troper JOPメンバー
センスの良い疑問ですね!
解答に対して疑問を持てるのは、しっかりと考えている証拠です。
投げる回数が1回で終了する確率=投げる回数が1回で終了する事象の数÷(投げる回数が1回で終了する事象の数+投げる回数が1回で終了しない事象の数)
この考え方は正しいです。
1回目で終了しない事象には、(1,3)や(2,4)など、1回目で終了する事象よりも沢山の事象があるから、確率は1/2よりも小さくなるという主張ですよね。
しかし、確率において、"一個の事象"とは何でしょうか。
確率においては、"同様に確からしい"という概念が大切です。
"同様に確からしい"というの用語からはイメージが湧きにくいのですが、これは英語の"equally possible"の訳語で、その文字通り、各個の事象の発生する可能性が全て等しくなければなりません。
以上のことを理解した上で、サイコロを振ることを考えましょう。
数学の問題では、サイコロを振ったときに、i(1≦i≦6)の目が出る可能性は各iに対して等しいという暗黙の了解があります。
目iは六種類ありますから、サイコロがある目iを示す確率は1/6です。
2009年センター数学1A第四問の問題設定では、
1回で終了する事象:さいころの目が4,5,6
1回で終了する事象数:3
1回で終了しない事象:さいころの目が1,2,3
1回で終了しない事象数:3
題意の確率=3/(3+3)=1/2
となります。
1回目に2の目が出て、2回目に4の目が出て終了する事象と、1回目に4の目が出て終了する事象では、発生する可能性が等しくないのです。
それぞれの事象が発生する確率は、(1/6)*(1/6)=1/36と1/6です。
そうして考えてゆくと、
(1,1,1,1),(1,1,1,2),(1,1,1,3)・・・のように、1回目で終了しない確率を全て足し合わせると、1/2になるのです。
確率を考えるときには、"同様に確からしい"のは何かということを常に頭に置かねばなりません。
投稿ID:145
投稿日時:2014-12-22/20:39
名前 : ひよこ
目から鱗です。
モヤモヤしていたものがクリアになりました。
丁寧に解説していただき有難うございます。
ほんと感謝感謝です! 勉強になりました。
キーワードを指定して検索していたら下のような確率の問題をみつけました。
ガリレイが貴族から受けた質問:3つのサイコロを投げるとき、目の和が9 になる場合と10 になる場合とはどちらが起こりやすいか。
http://www.sci.u-toyama.ac.jp/topics/files/topics11.pdf#search='%E5%90%8C%E7%A8%8B%E5%BA%A6%E3%81%AE%E7%A2%BA%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%95'
投稿ID:147
投稿日時:2014-12-23/00:29